三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~」を読みました。
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作品情報
出版社、出版年月等
文庫本;2011年 メディアワークス文庫
あらすじ等
(公式サイト;ビブリア古書堂の事件手帖>作品worksより)
鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。
変わらないことも一つある──それは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていき──。
収録作品
プロローグ 坂口三千代『クラクラ日記』(文藝春秋)・Ⅰ
第一話 アントニィ・バージェス『時計じかけのオレンジ』(ハヤカワ文庫NV)
第二話 福田定一『名言随筆 サラリーマン』(六月社)
第三話 足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)
エピローグ 坂口三千代『クラクラ日記』(文藝春秋)・Ⅱ
雑感(ネタバレあり)
ビブリアシリーズの2作目です。(以下、ネタバレあります。)
文庫本1作目では語られなかった、栞子さんのお母さんのことが物語の端々に出てきます。文庫本1作目では、古書に取りつかれた青年と栞子さんの戦いという物語ですが、この文庫本2作目では、お母さん対栞子さんの確執の序章が描かれた物語という印象です。
良く言えば「コレクターの情熱」、悪く言えば「コレクターの悪癖」なのかも知れませんが、古書への異常なまでの愛が詰まった作品なのかも知れません。
私は、古書に対する愛はないですが、小さい謎と大きな謎が描かれた物語はなかなか面白くとても楽しめる作品です。
この文庫本2作目でも文庫本1作目と同じく、数多くの古書が取り上げられていますが、今回、特に気になったのは、足塚不二雄さんの『UTOPIA 最後の世界大戦』(このリンクは、復刻版です。)。
「足塚不二雄」は藤子不二雄さんのデビュー当時のペンネームで、「敬愛する手塚治虫さんにちなんだペンネーム」(201P、15行)ということです。
藤子不二雄さんと言えば、私が子どもの頃、繰り返し読んでいた作品は「ドラえもん」ですが、全集でほかの作品を読みたくなりました。
福田定一さんの『名言随筆 サラリーマン』も気になりますね。(Amazonのリンクを貼りましたが、販売されていないようです。)
同じ人の書いた『豚とバラ』も気になりますが、中古の価格が高くて手が出ないですね。
「福田定一」。誰だろう?って気になりますよね。是非、読んでみてください。