死後、データを削除する仕事にまつわる謎を描いた本多孝好さんの「dele」を読みました。
(Amazonより)
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作品情報
出版社、出版年月等
ノベルス;2017年 KADOKAWA
文庫本;2018年 角川文庫
あらすじ等
坂上圭司が経営する「死後にPCやスマホからデータを削除する会社」に勤務する真柴祐太郎は、依頼者が本当に亡くなったのかを確認するのが主な仕事。
依頼人の残された家族には自分の素性を明かさないまま死亡を確認するが、残された家族の気持ちに触れ、データを削除しないことを坂上圭司に提案する。
坂上圭司は依頼者との契約を優先し削除しようとするが、真柴祐太郎の情熱に心動かされ、削除するのを躊躇し、削除依頼のデータを見てしまい・・・。
雑感(ネタバレあり)
意外と面白かった。(失礼)
(以下、ネタに触れる部分、又は、ネタを推測できる記述があります。)
本多孝好さんの作品を久々に読みました。
以前、読んだ作品は「ALONE TOGETHER」と「MISSING」ですが、内容を忘れてしまいました。
deleを読んで、読み返してみようかと思っています。
車いすに乗った経営者、坂上圭司が依頼者との契約により、その依頼者の死後、電子データを削除するという設定に惹かれて手に取りました。
このdeleは5つの物語からできている連作短編集です。(Wikiだと長編に分類されていますが・・・2018/6/30時点)
おすすめは「ドールズ・ドリーム」と「ロスト・メモリーズ」。
依頼人のデータ削除の理由がわかったときに、良いなと感じた作品ですが、真柴祐太郎の感情的な対応と坂上圭司の冷静な判断の対立もなかなか面白いです。
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梅雨が明けてとても暑い関東です。