宮部みゆきさんの「英雄の書」の世界観を引き継いだ作品「悲嘆の門」を読みました。
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作品情報
出版社、出版年月等
(公式サイト;大極宮>宮部みゆき 著作リストより)
単行本;2015年 毎日新聞社(上、下)
文庫本;2017年 新潮文庫(上、中、下)
あらすじ等
(公式サイト; 大極宮>宮部みゆき 著作リストより)
死体を切り取る戦慄の殺人事件発生。
それは新宿の廃ビルに現れた。
今「悲嘆の門」が開く――
(以下、管理人の付けたし)
ネットの犯罪等を監視する会社「クマー」でアルバイトをする大学一年生の三島孝太郎は、行方不明になってしまったバイト仲間を探しに行く過程でとある廃ビルにたどり着く。その廃ビルには、退職した元刑事の都築がいた。都築は町内会長の依頼により町内にあるその廃ビルを調査していた。
二人は、廃ビルの屋上にあるガーゴイルの銅像を協力して調査をするが、そこに美しい戦士が現れ不思議な体験をする。
その後、以前から発生していた死体の一部を切り取る連続殺人事件にクマーの関係者も巻き込まれ、被害者が出てしまう。孝太郎は、クマーの関係者の事件を皮きりに、連続殺人事件の犯人を見つけようとするのだが・・・。
雑感(ネタバレあり)
前作「英雄の書」の世界観を引き継いでいる作品ということで、ファンタジーをあまり読まない私には、期待度低めの作品だったのですが、前作よりもかなり面白かったです。(以下、ネタバレあります。)
宮部みゆきさんのファンタジー作品を読むのは「英雄の書」に続いて2作目です。(有名なブレイブストーリーは読んでません。)
実は、前作の「英雄の書」より先に「悲嘆の門」の文庫版を手に取りました。上巻を読み終わったところで、「英雄の書」を読みたいなーと思い、「悲嘆の門」を途中で投げ出し、「英雄の書」を先に読みました。
「英雄の書」の雑感については、次の記事を参考にしてください。
関連記事;ミステリーとファンタジーが融合する宮部みゆきさんの「英雄の書」
この「悲嘆の門」は、「英雄の書」よりファンタジーの部分を抑え、現実世界の事件を中心に物語りが描かれているので、ミステリー好きの私には、当初の期待を上回りとても楽しめた作品です。
「悲嘆の門」と「英雄の書」とは世界観が同じで、「悲嘆の門」に「英雄の書」に登場したキャラクターが登場しますが、まったく別の事件なので「悲嘆の門」だけ読んでも楽しめると思います。
ファンタジーの世界にどっぷりとつかってみたいなら「英雄の書」を読んでから、この「悲嘆の門」を読むことをおすすめします。「英雄の書」を読んでこの作品の世界観を知っておくと、連続殺人事件の真相だけでなく、裏の事情を抱えた様々な登場人物の過去事件についても受ける印象が違ってくると思います。
「『悲嘆の門』のある世界に行くのは、自分なのでは?」という感想を持ちました。
みなさんはどう感じるでしょうか?
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GWが始まりましたが、仕事もあるので特別な予定はありません。いつも行けない飲食店に足を伸ばすぐらいです。