探偵、榎木津礼二郎が主役の短編集。京極夏彦さんの「百器徒然袋 風」を読みました。
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あらすじ
薔薇十字探偵社の榎木津礼二郎といつの間にか「下僕」として関わることとなった「僕」は、助手の益田らとともにさまざまな事件に巻き込まれてることとなる。
収録作品
第四番「五徳猫」 薔薇十字探偵の慨然
招き猫は右手を挙げているのか?それとも左手を挙げているのか?そんな疑問を解消するためにとある寺を訪れた「僕」は、そこで出会った小娘に嘘をついたことから事件に巻き込まれていく。
第五番「雲外鏡」 薔薇十字探偵の然疑
榎木津ビルヂングを出た「僕」は、拉致されて空きビルに拉致されてしまった。なんでこんなことになってしまったのか?
第六番「面霊気」 薔薇十字探偵の疑惑
「僕」の隣人の近藤が空き巣に入られた。取られたものを調べていると、見覚えのないお面が……。そのお面を持って古物商の今川のもとを訪れる。またしても「僕」が事件に巻き込まれてしまう。
雑感
今作も面白かったですね。(以下、ネタバレあります。)
雑感(ネタバレあり)
主人公が事件に巻き込まれなければ、話にならないのですが、この作品の「僕」は、前作に引き続き悲惨な巻き込まれ方をしています。
前作で物語のパターンは確率されてしまっている感のあるこのシリーズですが、榎木津礼二郎の登場にわくわくし、今回はどんなしかけなんだろうと気になってしょうがありません。
第三番では「僕」の苗字が判明しますが、今回は……。(本筋以外のしかけがいっぱいなのもこの作品の魅力ですよね。)
沼上さんやとうとうあの方も登場しますよ。
続きはないのかな?
作品情報
ノベルス;2004年 講談社ノベルス
文庫本;2007年 講談社文庫