今野敏さんの「棲月(隠蔽捜査7)」を読みました。
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あらすじ
鉄道、都市銀行などの社会インフラのシステムが相次いでダウンするなか、少年の殺害事件が発生する。大森署の署長、竜崎は、社会インフラの事件を気にしながら、殺人事件の捜査本部で操作の指揮にあたる。
雑感
面白いです。原理原則を貫く竜崎の姿勢は好きですが、異動の話が絡み、ちょっと違う一面が描かれているのも良いです。(以下、ネタバレあります。)
雑感(ネタバレあり)
社会インフラのシステムダウンの事件と、少年の殺害事件がリンクしていきます。リンクするのはある程度予想できますが、リンクするまでの過程がしっかりと描かれているので楽しめます。
リンクについては、ある程度想定内の内容ですが、各捜査員の立場や責任によって、捜査方法や方針が異なり、そのせめぎあいが面白く、想定内でもとても楽しめる内容でした。棲月という題名もなるほどと思います。
シリーズもの(短編集もいれるとこの棲月は9作目。既刊は11作。)なのでぜひ1作目の「隠蔽捜査」から読んでみてください。
書籍情報
単行本;新潮社 2018年1月22日
文庫本;新潮文庫 2020年7月29日