劇場型犯罪の犯人を劇場型捜査で追い詰める雫井脩介さんの「犯人に告ぐ」

犯人に告ぐ-アイキャッチ

劇場型犯罪の犯人を劇場型捜査で追い詰める雫井脩介さんの「犯人に告ぐ」を読みました。

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あらすじ

連続児童殺人事件の捜査のため刑事をテレビに出演させる。数々の批判を受けながらも犯人を追い詰めていくが……。

劇場型犯罪の犯人をテレビを利用する劇場型捜査で追い詰める。

雑感

なかなか面白い 。(以下、ネタバレあります。)











雑感(ネタバレあり)

「新しい刑事小説」と帯には書いてありましたが、2007年の作品なので2019年に読んでも新しさは感じません。

主人公の巻島史彦が担当する2つの事件を描いています。

1つ目の児童誘拐事件は、警察の捜査が実にもどかしく描かれています。こんなにも間抜けな捜査があるのかと思ってしまいますが、あえてそのように描いているといるのでしょう。

2つ目の事件は、児童誘拐事件から6年後の事件ですが、児童誘拐事件を担当し失敗した巻島史彦が、テレビに出演して「バッドマン」と名乗る犯人をあぶりだそうとする操作方法を展開します。(小説のなかで「劇場型捜査」と銘打っています。)

ありえない捜査ですよね。まぁ、意外な捜査方法として楽しめます。楽しめますが、様々な状況を想像するのがちょっと難しいかも知れません。

2作目があるそうですが、どうなるんだろう?ちょっと楽しみです。

作品情報

単行本;2004年 双葉社

文庫本;2007年 双葉文庫

受賞

徳間書店 大藪春彦賞(リンク切れ) 2005年 第7回 (参考;https://prizesworld.com/prizes/mystery/oyab.htm