4人の父親と息子の交流を描いた伊坂幸太郎さんの「オー!ファーザー」を読みました。
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作品情報
出版社、出版年月等
単行本;2010年 新潮社
文庫本;2013年 新潮文庫
あらすじ
高校生の由紀夫には、4人の父親がいる。ギャンブル好きの鷹、女好きの葵、博識の悟、高校教師の勲。
由紀夫の高校の試験が迫る中、知事選、不登校の同級生、チンピラに追いかけられる幼なじみ、鞄の強奪事件など、様々な問題に巻き込まれ、試験勉強どころではなくなる。そして由紀夫は、心中遺体の現場に居合わせることになり・・・・・・。
雑感
奇妙な設定とユーモラスな会話の伊坂ワールドを楽しめる作品です。
(以下、ネタバレあります。)
ネタバレあり
この作品の魅力は、会話です。
父親4人という設定は、想像しがたいですが、主人公由紀夫の父親や同級生との会話がとても面白いです。
あとがきによると、この作品は伊坂さんの作品の第一期の最後の作品のようです。(ちなみに第二期はゴールデンスランバーからだそうです。)
(伊坂さんの作品のなかで)はじめて新聞に連載された作品で、「挑戦が足りなかったのではないか」(※)と感じる作品で単行本にするのに悩んだ作品だそうです。
伊坂さんの作品は、「陽気なギャングが地球を回す」など、好きな作品が多いですが、第一期と第二期を意識して読んだことはなかったです。(あとがきを読むまで知らなかったです。)
伊坂さんらしい作品で私は好きです。
これからも伊坂さんの作品に期待しています。
※ 「オー!ファーザー」 新潮文庫 平成25年7月1日 P545 1行目より