三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~」を読みました。
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作品情報
出版社、出版年月等
文庫本;2014年 メディアワークス文庫
あらすじ等
(公式サイト;ビブリア古書堂の事件手帖>作品worksより)
静かにあたためてきた想い。無骨な青年店員の告白は美しき女店主との関係に波紋を投じる。物思いに耽ることが増えた彼女はついにこう言うのであった。必ず答えは出す、ただ今は待ってほしいと。
ぎこちない二人を結びつけたのは、またしても古書だった。いわくつきのそれらに秘められていたのは、過去と今、人と人、思わぬ繋がり。
脆いようで強固な人の想いに触れ、二人の気持ちは次第に近づいているように見えた。だが、それを試すかのように、彼女の母が現れる。この邂逅は必然か? 彼女は母を待っていたのか? すべての答えが出る時が迫っていた。
収録作品
プロローグ リチャード・ブローティガン『愛のゆくえ』(新潮文庫)
第一話 『彷書月刊』(弘隆社・彷徨舎)
断章Ⅰ 小山清『落穂拾い・聖アンデルセン』(新潮文庫)
第二話 手塚治虫『ブラック・ジャック』(秋田書店)
断章Ⅱ 小沼丹『黒いハンカチ』(創元推理文庫)
第三話 寺山修司『われに五月を』(作品社)
断章Ⅲ 木津豊太郎『詩集 普通の鶏』(書肆季節社)
エピローグ リチャード・ブローティガン『愛のゆくえ』(新潮文庫)
雑感(ネタバレあり)
ビブリアシリーズの5作目です。(以下、ネタバレあります。)
5作目は、個々の物語では、あいかわらず題材となった作品や作者についての語られ、謎解きも面白いですが、全体を通して6作目につながる大事な物語になっているようです。
6作目で描かれる恐ろしいしかけのプロローグなのかも知れません。
個々の物語としては、私が読んだこともある『ブラック・ジャック』が気に入りました。
雑誌に掲載されたものと、単行本の作品が違うということは知りませんでした。内容に対する抗議にあったり、誤った術式を描いてしまったりと、いろいろ手直しが必要だったのかも知れませんが、単行本に収録されない作品があることも知りませんでした。
読めないと思うと読みたくなりますね。
主人公の恋愛に進展がありますが、あまり興味はありません(笑)。是非、読んでみてください。