宮部みゆきさんの「過ぎ去りし王国の城」を読みました。
あらすじ
中学三年生の尾垣真は、不思議な城の絵のなかに入り込み、城に閉じ込められた少女を見つける。真は、同級生の城田珠美と漫画家のパクさんとともに、絵の中を冒険する。城には、閉じ込められた少女がいるが、その少女が10年前に起きた事件とかかわりがあることがわかり……。
雑感
宮部みゆきさんの小説を久しぶりに読みました。なかなか面白かったです。(以下、ネタバレあります。)
雑感(ネタバレあり)
意外な展開で、意外な結末でした。
こんな突拍子もないことを思いつく人がいるとは驚きです。
ファンタジーですが、現実に起きた事件とリンクしているところが、物語を面白くしている要素の1つです。
ファンタジー小説にありがち(と私はファンタジーを読むたびに毎回思う。)ですが、その世界の説明が長いです。
私は、なかなかその世界に入り込めず、挫折してしまう小説もあります。この作品も最初は、正直、ちょっと前置きが長いな~と、感じていました。
主人公が絵のなかに入り、現実の世界とリンクするところからグンと面白くなり、あとは、一気読みです。
絵のなかの冒険シーンがもうちょっとあるといいと思いましたが、城のなかにいた少女のことを考えると、描けなかった理由も納得しました。
ファンタジーだけではないファンタジーを是非。
作品情報
単行本;2015年4月24日 KADOKAWA
文庫本;2018年6月25日 角川文庫(※)
※ Amazonでは6/15になっていますが、文庫の初版の日付を記載しました。