大御所作家が巻き起こす事件を描いた折原一さんの「螺旋館の奇想」を読みました。
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作品情報
当初のタイトルは「螺旋館の殺人」でした。
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出版社、出版年月等
単行本;1989年 講談社
文庫本;1992年 講談社文庫
あらすじ
ミステリー創作塾の講師を勤めるかつての大御所作家は、10年ぶりに秩父の山荘にこもって新作を書き始める。なかなか筆がすすまないなか、ミステリー創作塾の生徒や編集者などが訪れ、大御所作家にある考えが浮かぶ。10年ぶりの新作ミステリーは?
雑感
「倒錯のロンド」と合わせて、この作品はすでに数回読み返しています。かなり好きな作品です。
(以下、ネタバレあります。)
良く考えられているプロットです。大御所作家、ミステリー創作塾の生徒、編集者とがうまく絡み合い、ものの見事に騙されました。
あまり深く考えずに読んだ方が、楽しめると思います。
大御所作家が秩父にある山荘で執筆活動をしますが、魅力的な半隠居生活という印象を受けます。(うらやましい。)
この山荘という舞台がその後の展開を面白くしています。いわゆるクローズドではないと思うのですが、それと同じ効果があるようですね。
物語では、FAXが最新の通信手段ようで、連絡が取りにくい状況となり、山荘という舞台とともに、展開を面白くしているようです。
とても楽しめました。